沖縄の設計事務所/建設会社です
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石垣島 で設計する傾向と対策 5万人と60億人 1/2 
竣工間近です。







石垣島の現場では、工務店さんに現場監督のノウハウがなく、建物がいつまでも建たない状態だったので、設計(私)が3か月に渡り、現場に常駐し、工程管理・発注・金額交渉 等を代行しました。
 
現場には、10説明すれば15の結果を出す 凄腕の職人さんも居れば、3の結果しか出せない職人さん、失敗し、周囲の職人さんに迷惑を掛ける職人さんも(ごくまれに)見えました。
 
自分が発注元ではないので、技量の足りない職人さんも使い続けなければならず、軌道修正の時間や段取りの負荷がかかり、余裕のない現場を圧迫しました。
 
が、これも石垣的 な現象です。
 
・5万人の小さなコミュニティなので、「選択と集中」が未発達。素晴らしい技量の職人さんも ローコスト物件を請け、技量の足りない職人さんにも、難易度の高い物件が回ってくる。
・余りにも技量が足りない人には、石垣島内からは仕事が来ないが、本州から移住する人は評判を知らないので 「こんなものかな?」と思いながら 仕事を任せてしまう。
 
グローバル化 とは、60億人+コンピューターと競争することだと思います。
 
昭和の時代なら「町で一番」であれば、商売が繁盛しましたが、インターネットで情報と流通が発達したこれからは、お客さんに自分よりも大きな満足を与えられる人が地球上に居たら、そちらに仕事を取られる そういう時代です。
 
そんな中で、弱い人、能力のない人にも仕事が行き渡り易い石垣島 の懐の深さには暖かさを感じます。職人さんは流通の影響を受けにくい からでもあるでしょう、本州から職人を呼ぶには余計なコストが掛かります。
 
が、自分の現場は、やはり 優秀な職人さんを選びたい。私自身も、60億人と競争しているので、職種の本分(お施主さんの予算の1.5倍の価値の建物を造ること)に集中したいからです。
 
今回工事では、今までに経験したことのない量と質の 未知数と負荷を解決することに エネルギーの全てを割くことになりました。次期工事では、今回の工事で発見した 凄腕職人さん達のドリームチーム + 本州から優れた職人さん達にご参加頂き、建物の質を上げることだけに集中出来ればと思います。
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