JURY@岐阜女子短期大学
2010.01.21 Thursday 19:35
今日は、柳田良造教授の誘いで岐阜女子短期大学で、卒業設計のJURYをした。
事務所で計画案を批評する時は、それが優れたデザインかどうかを評価する。
卒業設計だと、そうは考えない。
彼女が何を構想したかを、彼女の気になって真剣に考える、自分が彼女のような構想を抱いたら、どう表現したいかを考えて、20人くらいか?になり切って、改良点を考えた。
これは、疲れるが楽しい作業でもあった。
自分の作品は、決断に大きな責任が伴うし、重たい荷物をいくつも引きずりながら、決めていく。
人の作品ではそういう重さを感じないので、考えうる限り最良の案を楽しく考える。
中に一人、どうしても彼女の身になって考えることが出来ない・・・というかその必要の無い女の子が居た。計画自体は、岐阜の駅前にシネコンを作るというものだが、意匠・構造(設備は無い)が、あるコンセプトに従って、過不足無く展開されていて、手を入れる余地が無かった。
他の作品については、誰々の何々という作品を参考にすると良いという助言ができたが、この作品には、出来なかった。今まで見たことのあるどんな建築にもあまり似ていなかったからだ。
後で研究室で柳田先生と話していると、「彼女は建築家として独り立ちできるかもしれないね」という結論になった。
そして、自分は、他の誰も作らないような建築を作れているだろうか?と自問した。